そうこのすみっこ

乃木坂46 桜井玲香さんを応援しています。

映画あさひなぐ -神は細部に宿る-

●前置き
あさひなぐという作品を知るもともとのきっかけは舞台版で、その後に原作を一通り読みました。


原作あさひなぐは女の子主体のスポーツ漫画です。連載は少年漫画より少し高めの年齢層をターゲットとする「週刊スピリッツ」ということもあるのでしょうか、いい意味で人間臭くて、ガンガン挫折もするし全然一筋縄でいかない中でひとりひとりが生き方を模索して悩みながら強くなる、そういう作品だと感じました。

 

特徴としては登場人物ひとりひとりのストーリーが単体でもすごくしっかりしているんですが、それでいて孤立せず連動しているところでしょうか。そこがまた面白くて、読者を退屈させない気がします。
主要キャラでは小林先生くらいですよね、深堀りされてないの(笑)

 

●総評
前置きが長くなりましたが、大好きなあさひなぐがどんな映画になっているか、乃木坂ちゃん達がどう演技して、それがどう映し出されているのか...始まる前からドキドキしていました(関係ないのにね)
結論から申し上げると個人的にはすごく好きな作品です!(語彙)
難しいですが端的に表すとしたら「神は細部に宿る」でしょうか。


さて、なにがそう思わせたのでしょうか?
(もちろん推しメンが出てるからというのは大前提としてありますが、そこは後半で触れます笑)

 

まず全体的にコミカルなやりとりが多く散りばめられていて、そのやりとりの中でキャラクターの性格が表現され、人間味に溢れていたところがとても好きでした。
(ネタバレしちゃうのであえて具体例は伏せます)
原作者のこざき先生も、好きなシーンの1つとして取り上げられていましたね。

 

次に、面越しに映るキャストの表情と試合中(と応援時)の演出でしょうか。
舞台挨拶で監督も仰っていましたが、キャストが作り上げた立ち姿や雰囲気をそのままに試合で表現できていたような気がします。

試合シーンは見応えあります。
(もちろん代役を立てていた場面もあるでしょうが、ここは全力で乗っかりました笑)


●あえて言えば、、、
原作のファンで、乃木坂にまったく興味が無い人からするともしかしたら不満の残る印象を持つかもしれませんね。
シンボリックなシーンがアレンジされていたり、触れられていなかったりしたところもあるので、それはそうかなって思います。


でも映画あさひなぐについては、それはそれでいいのかなって思いました。
もちろん制作陣は原作を読んだ上で、そこに自身の解釈を加えて作品を制作されているので個人的には物足りなさを感じませんでした。
もちろん「もっと観たい!」とは思いますけど。

 

よく評論家のように、かくあるべきだ!と仰る方もいますが、映画って時間や予算や契約(制約)の中で、精一杯作られるんだと思うんです。

きっと色んな大人の事情があるんです。


そういったコメントは物事を一面でしか捉えていない気がするのですが、ぼくだけでしょうか。。(気持ちはわかりますよ)


桜井玲香さん演じる八十村将子について
原作における八十村さんの印象はいかがでしょうか?
男勝りで口調が荒く、冷静ですが瞬間的にカッとなったり、サバサバしているようで仲間想いで、剣道経験者の次期エース候補...
ぼくはザッとこんなキャラだと捉えています。

 

普段の桜井玲香さんとは全然違うキャラクターを持つ八十村さんですが「演じやすかった」とコメントしていましたね。
少し意外でしたが、妙に納得できました。

NOGIBINGOの企画でもそうでしたが、真夏さんの恋路をジャマする役がハマってましたし、握手会でも「意地悪な役とかやりたい!」って目をキラキラさせながら言っていたのを思い出しました。
本人とは違ったキャラを"演じる"ことが本当に楽しそうで、キラキラしてて素敵です。

 

さて作中の八十村さんですが、剣道経験者です。
剣道と薙刀の大きな違いはリーチの長さで、それゆえに基本姿勢が違うんです。
剣道における構えと薙刀における構えを比較すると、剣道は身体を正面に向けるのに対して薙刀は身体を半身にします。
作中によく出る「身体が開く」というのは半身ではなく正面を向いてしまうことを意味し、剣道の基本姿勢に思わず近づいてしまう八十村さんのクセを指しています。

 

なんと桜井玲香さん、このクセもあえて演技に反映させているんです。

 

シンプルにすごくないですか?

 

ゼロから薙刀を学ぶ際に、基本姿勢から学びますよね。
大変なことですよ。みんな大変苦労したと思います。
そこに大変なアレンジを加えるわけですから、きっと大変に大変だったと思います。
(Q.さて大変って何回言ったでしょうか?)

記者会見でも言ってましたが、コレって本人の意思なんですよ。

 

シンプルにすごくないですか?

 

八十村さんはこういうクセがあるから、私(玲香さん)もそれを理解して会得して表現したいって本人の意思なんですって。

 

言ってしまえば、試合シーンはお面あるし難しければ代役たてればいいんですよ。
練習シーンはお面が無いから代役たてられないけど、主役じゃないからスクリーンの端の方だし、そこまでやる必要ないんですよね。。。


でも、ちゃんと身体開いてるんですよ!!


誰も見てないかもしれない、自己満足かもしれない、映ってもほんの一瞬かもしれない、本編には影響ないかもしれない...


でも、ちゃんと身体開いてるんですよ!!

 

誇りを持って役に真剣に向き合って、練習を重ねたんだろうなって思うともう嬉しくて。。
桜井玲香さんのことが誇らしくてたまりません。(関係ないのにね)

まさに神は細部に宿る、でした。

本編終了後のクレジットで「桜井玲香」の名前が堂々と書かれていたのを見てもうボロボロ泣いてました。
(記者会見から泣いてましたが)

 

まだご覧になられてない方、ぜひご鑑賞されてはいかがでしょうか?(9/22公開です)
また原作もご一読されたらなお楽しめると思いますのでそちらも是非!

 

本当によく頑張りましたね。
桜井玲香さん、お疲れ様でした。